ルール掲示板 758077


5.09cアピール権消滅の基準となるプレーとは

1:ノボル :

2019/05/12 (Sun) 00:51:42

host:*.ocn.ne.jp
こんにちはノボルです。よろしくお願いします。

5.09cについて、何回読んでも腑に落ちない部分があり、
オーバーヒートしそうです(笑)よろしくご教授お願いします

5.09c
①本項規定のアピールは、~略(中段)に「アピールは、
その消滅の基準となるプレイまたはプレイの企てとはみなさない。
投手がアピールのために塁に送球し、スタンドの中など
ボールデッドの個所にボールを投げ込んだ場合には、
同一走者に対して、同一塁についてのアピールを再び
することは許されない。」

②【注2】「投手または野手のアピールのための送球が
ボールデッドの個所に入った場合、それはアピールの企てと
みなされ、アピール権は消滅する。
したがって、その後、いずれの塁、いずれの走者に対する
アピールは許されない。」

一見この2つの規則文は矛盾しているように思えますが、

①は、投手が投手板についた後、プレイ再開後に
プレートを外した投手からの送球に限り ということ
でしょうか?(この場合野手の送球は含まない?)

②は、投手が投手板についてプレイ再開するまでに
起こった守備側のアピールの為の送球がデットゾーンに
入った場合ということでしょうか?

5.09b(5)の前段がアピールプレーではなくタイムプレーだと
した場合、②の守備側の送球がアピールのための送球だと判断
するのは、どのような場合なのでしょうか?

5.09b(5)後段の飛球が捕球されても飛び出した走者が
オリジナルベースに帰塁しようとしない場合だけなのでしょうか?

自分なりに整理してみましたが、上手く整理しきれていません。
質問ばかりになってしまいましたが、宜しくご教授お願いします。

余談ですが・・・
アシュフォード氏は、5.09bの前段がアピールプレーであることの
主張だったのでしょうか?・・・個人的に強烈に記憶に残っていたので
悶々としています(笑)
本人に聞かなきゃわからないですよねぇ・・・スミマセン(汗;)



2:お父さん審判 :

2019/05/13 (Mon) 13:07:50

host:*.hyogo.lg.jp
ノボル様
小川様

引き続き宜しくお願いいたします。

ノボル様のおっしゃるとおり、一見相矛盾するように思えますが、原文を読むと少し糸口
が見えたような気がしますので共有させてください。

Official Basball Rules 5.09c(4)の該当部分をお恥ずかしながら訳してみると、

連続するアピールを、同じ塁のランナーに対してすることは許されない。
1回目を失敗したとしても、同じベースの同じランナーに対して
2回目のアピールのリクエストは審判によって許されるべきではない。
(失敗とは、アピールを企てたボールがボールデッドになることを想定する。
もし仮に投手がアピールのために一塁に投げたボールがスタンドに入った
場合などは、2回目のアピールは許されない。)

となります。
この文からは「失敗したからといって2度目のアピールはダメですよ。例えば投手が
アピールのために投げたボールがデッドゾーンに入った場合とかが想定されます。」
と言っているように見えます。

「Intended」と言っていたり、仮定法を使っているところをみると、「投手」限定
ということでもなさそうで、あくまで「想定される」のが投手といっているだけで、
野手も含まれるということが暗示されていると思います。

Official Basball Rulesの意図を、公認野球規則がどこまでくみ取っているかかどうかは
わかりませんので、そのあたりの感覚を小川様ご教示ください。そもそも私の勝手な
解釈自体が間違っている可能性も大いにありますが(汗)。

また、【注2】の

(略)ボールデッドの個所に入った場合、それはアピールの企てとみなされ、
アピール権は消滅する。したがって、その後、いずれの塁、いずれの走者に対する
アピールは許されない。

については、「Official Baseball Rules」には書かれていないのですが、拙訳で書きました
( )の中の部分を、「公認野球規則」において5.09原注として、アピール権の消滅
について言及しているのだと思いますので、特に矛盾しているものではないと考えます。

リタッチのところで小川様がご説明になられたように、これも書き方、編集の問題でも
あるのかなと思います。まだまだ勉強中ですが、お父さん審判の勝手な解釈はこのような
感じです。
3:審判部 小川 :

2019/05/14 (Tue) 06:20:23

host:*.zaq.ne.jp
こんにちは 審判部の小川です。

返事が遅くなりすいません。
他の資料の作成、質問への応答等、ちょっと忙しい日々です(^_^;)

「アピール権の消滅」について

私がノボルさんの投稿で訂正を求めた

>「いずれの塁、いずれの走者に対するアピールは許されない。」

ですが 2018年度 公認野球規則に追加されたのはご存知ですね?(規則 5.09(c)【注2】)

この【注】については

「編者が必要と認めた説明または適用上の解釈を言う」となっています。

つまり「日本版公認野球規則」であります。
ご存知の通り「他国の公認野球規則には載っていません」
(過去にこの【注】の付いた文章が元で国際試合で揉める事もありましたが・・・)

5.09(c)(4)も5.09(c)【注2】も内容的には同じ事を言っていますが

OBRでは「同一走者、同一塁」
日本では 「いずれの走者、いずれの塁」です。

アピール権が消滅する状況になったのに、他の走者に対してはアピール出来るような節に取れる?
条文をOBRが記載しているのは誤解を招くのでは?、と条文の改正を申し入れたけど、採用されなかったので
日本版【注】を挿入し「いずれの走者、いずれの塁」としました。

今の送球は「投手(投手の身分かどうかは問わない)、または野手がアピールする為の送球である」
と審判員が判断した場合であります。

なので「我が国のみの規則です」

余談ですが2018年度 規則書の【注2】の文章中の

「それはアピールの企てとみなされ」は「それはプレイの企てとみなされ」です。
(2019年度 公認野球規則書では訂正になっています。)

アシュフォード氏はアピールプレイと判断したのだと思います。
その時代はそういう解釈で行っていたので間違いではないのでは・・・
4:ノボル :

2019/05/14 (Tue) 21:26:28

host:*.ocn.ne.jp

こんにちは、ノボルです。
お父さん審判さまの翻訳大変勉強になりました。ありがとうございます。
小川様、お忙しい中、解説ありがとうございました。
【注2】が消化不良の元でした、勉強不足でした(笑)でも、なんとなく合点が付きました。

もう一例、次の事例については、どうでしょうか
学童野球、小学校のグランドです
1死満塁、打者が1・2塁間をゴロで抜ける打球を打ちました。
打球を捕った右翼手から一塁手に送球しライトゴロが成立し2死
2塁走者が(3塁空過)本塁に向かっていたので一塁手から捕手に転送しましたが
間一髪セーフ、その間に1塁走者は三塁に到達し本塁側に少しオーバーランしています。
「間髪を入れずに三塁手が捕手にボールを要求」したので捕手から三塁手に送球しました。

A.捕手からの送球を三塁手が弾き、ボールは反転して三塁側のベンチに入ってしまいました。
B.捕手からの送球を三塁手がそらし、カバーした左翼手がグランド内で捕球しました。
C.捕手からの送球を三塁手がそらし、カバーした左翼手がグランド内で捕球し捕手に向けて送球しました。走者の方が早く本塁セーフ。ボールは捕手が保持しています。

A.アピール権は消滅し、2死走者なしで再開。得点3点
B.アピール権は、残る。アピールが成功すれば、攻撃側の得点1点
C.我が国では?、Bと同じ扱いで良い(5.09c原注【注1】)
いかがでしょうか?

宜しくお願いします。


5:お父さん審判 :

2019/05/15 (Wed) 19:48:22

host:*.au-net.ne.jp
ノボル様

事例をありがとうございます。
以下、断定的に書いてしまいますが、前スレとこのスレで
勉強し、理解したと思った頭で書いておりますので
後ほど小川様の答えで自己採点したいです。よろしくお願いいたします。

さて、ノボル様の事例、わたしの答えは「全てアピール権は残る」です。

最初に事例を読ませていただいた時に、一塁ランナーを三塁でアウト
にするためにキャッチャーが送球したと思いました。この場合、
アピールの企てではなく三塁ランナーをアウトにするためのプレー
と思えますので、アピール権が残ったままゲームは流れていると
思われます。


もし事例が、一塁ランナーが三塁に落ち着いたときに、アピールを
するべくキャッチャーが三塁に送球したということであれば、

Aは、アピール権は規則どおり消滅です。

Bは、アピールは「その消滅の基準となるプレイ
またはプレイの企てとはみなさない」ため、アピール権は残ります。
ボールを拾ったレフトが三塁に送球し、三塁手がアピールすれば
アウトです。

Cは、二塁ランナーがホームインし、一塁ランナーがオーバーラン
したあと、三塁上に落ち着いており、アピールのためにキャッチャーが
三塁に送球する間に、三塁からホームインしようとした一塁ランナーを
アウトにすべく三塁手からキャッチャーに送球した状態であれば、
アピール権は消滅します。

しかし、ゲームが動いており、単に一塁ランナーをアウトにしよう
とするプレイはアピール権の消滅となるプレイではありません。

アピールをしようと送球したときに、(アピールできるときは
インプレー時ですからランナーがいれば、ボークもあれば、隙を見て
盗塁も自由ですから)なんらかの動きがあって、そこでアピールから
離れて違うプレーをしてしまうとアピール権がなくなります。

もし、アピールをしようとして投げたボールがベンチに入るなどした
場合は、問答無用でアピール権は消滅です。

小川様、概ねこの考え方でよろしいでしょうか。
6:ノボル :

2019/05/16 (Thu) 00:03:22

host:*.ocn.ne.jp
こんにちはノボルです。
お父さん審判さま

小川様は、お忙しそうですので、お付き合いください。

お父さん審判様のご指摘通り
事例の捕手から三塁手への送球は、
「アピールの為の送球」とは断定できない状況でした。
したがって、Aも「アピール権は残る」が適正だと考えられる・・・であれば、

連続したプレー中に「アピールの為の送球」と判断できるプレーは、
5.09b後段の飛球が捕らえられた後、明らかに離塁が早く飛び出した走者が
オリジナルベースに帰塁しようとしない場合に限定できる
と考えられますよね

ホット胸をなでおろしているのは、送球を弾いた三塁手君とベンチの監督さんでしょうか(笑)
アピールが成功すれば、守備側の失点は1点で押さえられます(・_・;)



7:お父さん審判 :

2019/05/16 (Thu) 19:40:40

host:*.au-net.ne.jp
こんにちは、ノボル様

こちらこそどうぞお付き合いください。

>連続したプレー中に「アピールの為の送球」と判断できるプレーは、
>5.09b後段の飛球が捕らえられた後、明らかに離塁が早く飛び出した走者が
>オリジナルベースに帰塁しようとしない場合に限定できる
>と考えられますよね

そうでもないと思います。

インプレー中であればいつでもアピールできますので、
ノボル様の事例を参考に極端な事例を出すと、

ワンアウト満塁
→バッターレフトゴロ
→3塁ランナーホームイン
→2塁ランナーが3塁を空過しホームに向かう
→レフトが本塁に返球するも間に合わず、2塁ランナーセーフ
→間髪入れず3塁手がボールを要求し、キャッチャーが3塁へ送球
→オーバーランしている1塁ランナーがそれを見て本塁に突っ込む
→ボールをもらった3塁手は、すぐに「2塁ランナーが空過した」とベースを踏む
→3塁審アウトのコール
→3塁手、間髪入れず本塁に送球
→1塁ランナー本塁アウト

なんていうことも可能ではないでしょうか。

アピールを企てているのか、単にフィールドプレーで送球したかは、
審判の判断によるのではないでしょうか。このあたり、自信がない
のではっきりしない物言いで申し訳ありません。
8:審判部 小川 :

2019/05/17 (Fri) 06:39:34

host:*.zaq.ne.jp
こんにちは 審判部の小川です。

返事が遅くなりすいません。

ノボルさんの事例に対して、お父さん審判さんの回答、またノボルさんの追加事例などを
拝見して、全くお二人とも素晴らしい回答だと思います。

私が出る幕はありません。

強いて申すなら、最初の事例に対しては

「その状況をその場で見てみないと判断が出来ない」

と言うことです。

事例はあくまで事例であり、実際のプレイであってもその場面を「見ていない」ので、
自分で状況を考え、想定したものを元に、規則の適用を考えることになりますので

事例に対する、お父さん審判さんの最初の回答が全てを物語っています。(その通りだと思います)

審判員としては「どこまでが打球処理直後一連のプレイか」を考えておく必要性が求められる難しいプレイです。


9:ノボル :

2019/05/17 (Fri) 19:57:51

host:*.spmode.ne.jp
こんにちはノボルです。よろしくお願いします。

小川さま
解説ありがとうございます。勉強になります。

お父さん審判様
お父さん審判さんくらいに勉強されていると
同じ学童クラスに携わる者として、
ベンチサイドから見ても頼もしく思っています。

ちびっ子野球にはプレーもジャッジも色々な出来事が
山ほどありますが
良い事例があったら又投稿しますので、
これからもよろしくお願いします!
でも、週末は野球で忙しいので平日に投稿しますね(笑)
今週も学童野球で盛り上がりましょう^_^





10:お父さん審判 :

2019/05/18 (Sat) 21:37:40

host:*.au-net.ne.jp
小川様
ノボル様

今回もとても勉強になりました。
わたし自身、どこかの協会に属していればある程度の情報は得られるのですが、
現場を持ちながらここで勉強させていただいていることが、とてもありがたいです。

まだまだ整理できていないところもあり、誠にお恥ずかしい限りですが、
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

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